朝礼、会議、職場、講演・研修など、仕事の状況・シーンによって社員のモチベーションの上げ方は異なります。
そこで記事では以下についてまとめました。
・【状況別】社員のモチベーションを上げる方法
・社員のモチベーションを上げるための実践事例
・講演・研修を最大限マネジメントに活かす方法
社員のモチベーションでお悩みのあなたの問題を解決する手助けになれば幸いです。
朝礼で社員のモチベーションを上げる方法
一日の始まりに社員と接点を持つ朝礼では、第一印象を大切にしてください。
朝イチのコミュニケーションを大切にする
朝礼は見方を変えると、朝イチでコミュニケーションを取れる場。それも毎日です。
そしてコミュニケーションにも第一印象があります。
朝イチにムスッと機嫌の悪い態度をとってしまうのか?
「おはよう!」と元気に挨拶するのか?
その一瞬で、その日の社員との距離感を作ると思ってください。
それが社員のモチベーションや報連相につながり、さらには1年後の社員との距離感つながるのです。
これには私の一番経歴の長い職業、テレビでのタレント活動を通しての裏付けがあります。
様々な企業への取材を通して見えた、一過性ではなく発展し続ける企業・組織の特徴は「朝礼を大切」にしていたり、リーダーの朝イチのコミュニケーションが上手なことです。
もちろんリーダーにも社員にも様々な事情があり、不機嫌な日も元気の出ない日もあるでしょう。
しかし朝一番の「おはよう!」によるコミュニケーションは、かけっこで言えば「よ〜いドン!」の合図です。
合図があるからこそスタートが切れるのです。
挨拶・応援・元気の3ポイントを意識する
人の感情は周りの人間にも伝染すると言われますが、行動や言葉も伝染します。
これは共感を起こす神経細胞の一つミラーニューロンが、他人のまねをするよう自分の行動に働きかけているからだと考えられています。
だからこそ、朝礼では社員がまねすることでモチベーションが上がるような行動や言葉を示すのが重要です。
そのポイントは「挨拶・応援・元気」の3ポイント。
朝礼の中に、以下のような行動や言葉を織り込んでみてください。
・「おはよう!」と元気に挨拶する
・「大丈夫!」と優しく応援する
・元気に振る舞う
実際これにより、私が代表を務めるフリースクールでは学校復帰利率90%を記録しました。
「どんなカリキュラムをしているのですか?」と問合せや視察に来てくれましたが、スタッフ全員で3ポイントを実践していただけです。
人間も昆虫や植物と一緒。昆虫が夏の夜のコンビニの明かりに集まってくるように、お花が太陽に向かって咲くように、人も明るい方に 自然と歩んできてくれます。
会議で社員のモチベーションを上げる方法
社員の中には会議が憂鬱という人もいるでしょう。
しかし会議の場こそ、工夫次第でモチベーションを上げる場にできます。
正しい目標設定をする
会議では正しい目標設定を示してください。
正しい目標設定とは、数年後の「未来の大きな夢」と数ヶ月以内に期限を迎える「近くの小さな目標(課題)」を「常にセット」で提示し続けることです。
正しい目標設定については、下記の記事で詳しく解説しています。
>>【職種・職掌別】社員のやる気を引き出しモチベーションを上げる方法
「近くの小さな目標(課題)」では、成功率7割くらいをイメージして少しチャレンジが必要な課題にしましょう。
成功率7割くらいのチャレンジが人を最もやる気にさせ、持続させてくれるからです。
・6割以下:初めから諦めて手を抜いてしまう(結果 成功率5割以下になる場合も)
・7割:少し頑張ればやり遂げられそうと感じる
・8割以上:気負いやプレッシャー、不可能感が出る
成功率7割の課題であれば任せた側も、失敗を許容できるので社内にチャレンジ精神の風土が生まれます。
テーマ・メンバー・タイミングを考える
会議はテーマ、メンバー、タイミングを考えた事前準備が大切です。
会議で全部決めようとするのではなく、準備をしっかりして会議の時間そのものは情報の共有とメンバーに自覚を持ってもらう場にします。
例えば私が学校長を務める田北調理師専門学校/田北ビジネス専門学校の月1回の職員会議ではまず下記3点を明確にして準備を行います。
・会議のテーマは何か。
・誰と誰が必要なのか。
・会議は何のためにするのか、今すべきなのか。
このテーマに関しては誰と誰の意見を聞きたいのか、誰と誰が議論すべきなのかを明確にし目的を持つことが重要です。
「ただ定例だから」参加するのではなく、会議の意義を生み、会議を通してモチベーションを高めることができます。
職場で社員のモチベーションを上げる方法
関わる時間が多い日々の職場にはモチベーションを上げるチャンスがたくさん眠っています。
当たり前のことを当たり前にやれるメンバーに焦点を当てる
職場で社員のモチベーションを上げるには失敗したメンバーではなく、当たり前のことを当たり前にやっているメンバーに焦点を当て言葉掛けをすることが大切です。
少し大げさに褒めることで、メンバー全員が何をするのが当たり前であり、自分がやるべき事なのか? どうすればきちんと評価されるのか? というのを理解します。
やるべきことや評価基準が明確になれば、「当たり前」の方へ意識と行動を向け始める。
結果的に行動へのモチベーションに繋がるのです。
大人になると褒められる機会は少なくなりますが、だからこそ非常に効果を発揮します。
仕事の場では失敗への叱責や大きな成果への賞賛に意識が向きがち。当たり前のことを確実に行なっている社員こそ、会社への貢献が大きいことを伝えましょう。
「褒める・叱る時の3か条」をうまく使う
まず何をしたら褒められる(評価される)のかを、マネジメント側で明確にしておきましょう。
これらの基準が曖昧だと「この前は怒られたのに…」「この人は怒られなかったのに」と小さな不満と混乱を招き、やがてモチベーションが下がる原因になります。
その上で、褒めるべき・叱るべきケースが出てきた場合は「効果的な褒める・叱る3か条」のもとに対応してください。
<効果的な褒める・叱る3か条>
褒める時の3か条 | 叱る時の3か条 | |
---|---|---|
1 | 名前を呼ぶ | (可能な限り)現行犯で! |
ダイバーシティ時代の若者は個を大切にしている。あなたの個を認めているんだよ!というメッセージを伝える。 | 出来ればその日のうちに叱る。後日になると相手と自分の記憶や感情も曖昧になり、効果が薄くなる。 | |
2 | 全員の前で | 陰で!(皆の目に触れないところで) |
他者にも何をすれば認められるか?を明確にできるチャンス。 | 叱ることは相手に恥をかかせたり傷つけるのが目的ではなく、これを機にプラスに変えてもらうポジティブなものと心得る。 | |
3 | 3日間(最低3回) | 一言! |
何度も伝えることで相手の承認欲求を満たすことで、次も褒められる行動を起こそうとする。 | 相手のプライドを守り、相手を尊重するため、影でサッと済ませる。 |
研修・講演で社員のモチベーションを上げる方法
社員のモチベーションを上げるには定期的に研修や講演を活用するのも有効な手です。
親が子どものためを思って注意しても素直に聞き入れてくれないのと同じで、社内の人間(特にマネジメント側)の言葉はなかなか素直に受け入れられません。
そこで第三者である講師を通して、経営やマネジメント側の思いを伝えるのです。
ただし研修や講演の成功は講師力と事前準備にかかっているので、下記の3点に注意してください。
1.企業側が学ばせたいことと社員側が学びたいことを事前アンケートにより把握する。
2.1.のアンケート結果に対して適切な講師を選ぶ。
3.講師とのコミュニケーションを密にしておく(それが可能な講師を選ぶ)。
どんなに研修や講演の内容が優れていても、社員側にそもそも「聞いてみよう」という気持ちがなければ意味がありません。
「この人の話なら、ちょっと聞いてみようかな!」そう思わせるには事前の準備と講師選びが重要です。
研修や講演について、ご相談を承っております。
貴社の課題や悩みに応じた提案をいたしますので、まずはお気軽に下記のバナーよりお問い合わせください。
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